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監基報580
経営者確認書
1.本報告書の範囲
12
2.監査証拠としての経営者確認書
34
3.本報告書の目的
5
4.定義
67
1.経営者確認書の要請先
8
(1)財務諸表の作成
9
(2)監査人に提供される情報及び取引の網羅性
10
(3)経営者確認書における経営者の責任の記載
11
3.その他の確認事項
12
4.経営者確認書の日付及び経営者確認書が対象とする事業年度
13
5.経営者確認書の様式
14
(1)経営者確認書の信頼性に疑義がある場合
151617
(2)要請した事項の確認が得られない場合
18
(3)経営者の責任に関する確認事項
19
1.監査証拠としての経営者確認書(第3項参照)
A1
2.経営者確認書の要請先(第8項参照)
A2A3A4A5A6
3.経営者の責任に関する確認事項(第9項及び第10項参照)
A7A8
(1)財務諸表に関する追加的な確認事項
A9
(2)監査人に提供される情報に関する追加的な確認事項
A10
(3)特定のアサーションに関する確認事項
A11A12
5.未修正の虚偽表示の金額の考え方の伝達(第9項、第10項及び第12項参照)
A13
6.経営者確認書の日付及び経営者確認書が対象とする事業年度(第13項参照)
A14A15A16A17
7.監査役等とのコミュニケーション(第9項、第10項及び第12項参照)
A18
(1)経営者確認書の信頼性に疑義がある場合(第15項及び第16項参照)
A19A20A21
(2)経営者の責任に関する確認事項(第19項参照)
A22A23
監基報580

監査基準報告書580「経営者確認書」

出典:日本公認会計士協会『監査基準報告書580「経営者確認書」』最終改正 2024年9月26日公式ページ:JICPA 監査実務指針等の一覧 ↗本文(要求事項・適用指針)を収録。付録(文例・表)と「適用」の節は載せていません。本文は公式の文書から取り出し、一字一句照合しています(2026-10-19 取得)。出題された2か所に線を引いています。

1.本報告書の範囲

1
本報告書は、財務諸表監査において経営者から入手する経営者確認書に関する実務上の指針を提供するものである。
2
付録1には、他の監査基準報告書における特定の事項についての経営者確認書に関する要求事項を一覧にしている。本報告書以外に監査基準報告書等が、経営者確認書に関する要求事項を定めている場合には、本報告書を当該報告書等に併せて適用する。

2.監査証拠としての経営者確認書

3
監査証拠とは、監査人が意見表明の基礎となる個々の結論を導くために利用する情報をいう(監査基準報告書500「監査証拠」第4項(2)参照)。経営者確認書は、企業の財務諸表監査に関連して監査人が求める必要な情報である。したがって、経営者確認書は、質問に対する回答と同様、監査証拠である(A1項参照)。
4
経営者確認書は、必要な監査証拠であるが、経営者確認書自体は、記載されている事項に関する十分かつ適切な監査証拠とはならない。また、経営者から信頼性のある経営者確認書を入手したとしても、経営者が監査実施の基礎となる責任を果たしたこと又は特定のアサーションに関して監査人が入手する他の監査証拠の種類又は範囲には影響を及ぼさない。

3.本報告書の目的

5
本報告書における監査人の目的は、以下の事項のとおりである。(1)経営者が、財務諸表の作成責任及び監査人に提供した情報の網羅性に対する責任を果たしたと判断していることについて、経営者から経営者確認書を入手すること。(2)監査人が必要と判断する場合又は他の監査基準報告書で要求されている場合、経営者確認書によって、財務諸表又は財務諸表における特定のアサーションに関して入手した他の監査証拠を裏付けること。(3)経営者から入手した経営者確認書に適切に対応すること、又は監査人が要請した経営者確認書が提出されない場合には適切に対応すること。

4.定義

6
本報告書における用語の定義は、以下のとおりとする。「経営者確認書」-特定の事項を確認するため又は他の監査証拠を裏付けるため、経営者が監査人に提出する書面又は電磁的記録による陳述をいう。経営者確認書は、財務諸表、財務諸表におけるアサーション又はこれらの基礎となる帳簿及び記録を含まない。
7
本報告書における「経営者」は、取締役又は執行役のうち、企業における業務の執行において責任を有する者をいい、適用される財務報告の枠組みに準拠して財務諸表を作成する責任を有する。

1.経営者確認書の要請先

8
監査人は、財務諸表に対する最終的な責任を有し、確認事項についての知識を有する経営者に対して経営者確認書を提出するように要請しなければならない(A2項からA6項参照)。

(1)財務諸表の作成

9
監査人は、経営者に対して、監査契約書に記載されたとおり(監査基準報告書210「監査業務の契約条件の合意」第4項(2)①参照)、適用される財務報告の枠組みに準拠して財務諸表を作成する責任(適正表示の枠組みの場合、作成し適正に表示する責任)を果たした旨の経営者確認書を提出するように要請しなければならない(A7項、A8項、A13項及びA18項参照)。

(2)監査人に提供される情報及び取引の網羅性

10
監査人は、経営者に、以下の事項について記載した経営者確認書を提出するように要請しなければならない。(1)監査契約書において合意したとおり、経営者が財務諸表の作成に関連すると認識している又は監査に関連して監査人が依頼した全ての情報及び情報を入手する機会を監査人に提供した旨(監基報210第4項(2)参照)(2)全ての取引が記録され、財務諸表に反映されている旨(A7項、A8項、A13項及びA18項参照)

(3)経営者確認書における経営者の責任の記載

11
第9項及び第10項で要求される経営者の責任は、監査契約書に記載されているとおりに経営者確認書に記載されなければならない。

3.その他の確認事項

12
他の監査基準報告書においても経営者確認書の入手が要求されている事項がある。監査人は、これらの監査基準報告書で要求されている確認事項に加えて、財務諸表又は財務諸表における特定のアサーションに関連する他の監査証拠を裏付けるため、その他の事項について経営者確認書を入手する必要があると判断した場合、当該確認事項についての経営者確認書を提出するように要請しなければならない(A9項からA12項、A13項及びA18項参照)。

4.経営者確認書の日付及び経営者確認書が対象とする事業年度

13
経営者確認書の日付は、財務諸表に対する監査報告書日より後であってはならない。経営者確認書は、監査報告書が対象とする全ての事業年度に対する全ての財務諸表を対象とするものでなければならない(A14項からA17項参照)。

5.経営者確認書の様式

14
経営者確認書は、監査人を宛先とする書面又は電磁的記録でなければならない。付録2には、経営者確認書の文例を記載している。

(1)経営者確認書の信頼性に疑義がある場合

15
監査人は、経営者の能力、誠実性若しくは倫理観、又はこれらに対する経営者の取組若しくは実践について懸念がある場合、そのような懸念が口頭若しくは書面又は電磁的記録による陳述の信頼性及び監査証拠全体の証明力に及ぼす影響を判断しなければならない(A20項及びA21項参照)。
16
特に、経営者確認書が他の監査証拠と矛盾する場合、監査人は、問題を解消するための監査手続を実施しなければならない。監査人は、問題が解消しない場合、経営者の能力、誠実性若しくは倫理観、又はこれらに対する経営者の取組若しくは実践についての評価を再検討し、それが口頭若しくは書面又は電磁的記録による陳述の信頼性及び監査証拠全体の証明力に及ぼす影響を判断しなければならない(A19項参照)。
17
監査人は、経営者確認書に信頼性がないと判断した場合、本報告書の第19項の要求事項を考慮し、監査基準報告書705「独立監査人の監査報告書における除外事項付意見」に従って、監査意見に及ぼす影響を判断することを含め、適切な措置を講じなければならない。

(2)要請した事項の確認が得られない場合

18
監査人が確認を要請した事項の全部又は一部について経営者から確認を得られない場合、監査人は以下の事項を実施しなければならない。(1)当該事項について経営者と協議すること。(2)経営者の誠実性を再評価し、口頭若しくは書面又は電磁的記録による陳述の信頼性及び監査証拠全体の証明力に及ぼす影響を評価すること。(3)本報告書の第19項の要求事項を考慮し、監査基準報告書705に従って、監査意見への影響を判断することを含め、適切な措置を講じること。

(3)経営者の責任に関する確認事項

19
監査人は、監査基準報告書705に従い、以下の場合には財務諸表に対する意見を表明してはならない。(1)監査人が、経営者の誠実性について深刻な疑義があり、第9項及び第10項により要求される経営者の責任に関する確認事項に信頼性がないと判断した場合(2)第9項及び第10項により要求される事項について経営者から確認が得られない場合(A22項及びA23項参照)

1.監査証拠としての経営者確認書(第3項参照)

A1
経営者確認書は監査証拠の重要な情報源となる。監査人が要請した確認事項に経営者が変更を加える、又は経営者からの確認が得られない場合、一つ又は複数の重要な問題が存在する可能性があることに対して監査人の注意を喚起することがある。また、口頭ではなく書面又は電磁的記録による陳述を要請することによって、多くの場合、当該事項をより厳密に検討することを経営者に促すことになり、結果として陳述の質が高まる。

2.経営者確認書の要請先(第8項参照)

A2
経営者確認書は、財務諸表を作成する責任を有する者に対して要請する。財務諸表を作成する責任を有する者は、ガバナンスの構造及び関連する法律又は規則により様々であるが、通常経営者が当該責任を有する。したがって、経営者確認書は、企業の最高経営責任者や最高財務責任者、又はこれらの役職名を使用しない企業の場合には企業内のその他の同等の者に対して要請することがある。
A3
経営者は、財務諸表の作成及び企業の事業運営に対する責任を有することから、経営者確認書の基礎となる財務諸表(アサーションを含む。)の作成、表示に関連するプロセスについて十分な知識を有すると想定される。
A4
ただし、経営者は、要請された確認事項に関連する専門知識を有する者等、財務諸表(アサーションを含む。)の作成、表示に関わるその他の者に質問することが必要と判断する場合がある。経営者が質問するその他の者には、例えば以下の者が含まれる。・会計における数理計算上の測定に関する責任を有する保険数理人・環境債務の測定に関する責任を有し、それについての専門知識を有する者・訴訟事件等に関する法令等について必要な情報を提供する企業内弁護士
A5
経営者は、経営者確認書に、経営者が知り得る限りにおいて確認したという旨の記述を含めることがある。監査人は、経営者確認書に含まれる事項についての適切な責任と知識を有する者によって陳述が行われているという心証を得ている場合、そのような文言を受け入れるのは合理的である。
A6
監査人は、経営者が十分な情報を入手した上で陳述を行う必要性を高めるために、確認事項について経営者が適切と考えた質問を行ったという記述を経営者確認書に含めることを経営者に要請することがある。そのような経営者による質問のために、企業が既に確立しているプロセス以外に正式な内部のプロセスが必要となることは通常想定されない。

3.経営者の責任に関する確認事項(第9項及び第10項参照)

A7
監査人は、監査期間中に、経営者が第9項及び第10項に記載した責任を果たしたことについて監査証拠を入手するが、経営者がその責任を果たしたと判断している旨の確認書を入手しなければ十分ではない。これは、監査人は、経営者が、その責任についての認識と理解に関する合意に基づき財務諸表を作成、表示し、監査人に情報を提供したかどうかについて、その他の監査証拠のみから判断することはできないためである。例えば、監査人は、監査契約書において合意した全ての関連する情報を提供したかどうかについて経営者に質問し、それについて確認しなければ、経営者がそのような情報を監査人に提供したと結論付けることはできない。
A8
第9項及び第10項で要求される経営者確認書の記述は、監査実施の基礎となる経営者の責任について、監査業務の契約条件を踏まえ、当該責任を果たした旨の確認を求めるものである。監査人は、経営者確認書において、経営者の責任の認識と理解のために、監査業務の契約条件を再度記載することを経営者に求めることもある。以下の場合には、再度記載することが特に適切な場合もある。・企業の代表者として監査契約書に署名若しくは記名押印又は電子署名した者が既に関連する責任を有しない場合・監査契約書が前年度に作成されている場合・経営者がその責任を誤解している兆候がある場合・状況の変化によって、再確認が適切な場合経営者の責任の認識と理解のために、監査業務の契約条件を再度掲載する場合、監査基準報告書210の要求事項と同様に、本報告書のA5項に記載している「経営者の知る限りにおいて」という文言は使用しない(監基報210第4項(2)参照)。

(1)財務諸表に関する追加的な確認事項

A9
監査人は、第9項で要求される確認事項に加えて、財務諸表に関するその他の確認事項を要請することが必要と判断することがある。このようなその他の確認事項は、第9項で要求される確認事項を補完するものであるが、代替するものではない。その他の確認事項には、例えば、以下に関する陳述が含まれる。・会計方針の選択及び適用が適切であるかどうか。・以下の事項が適用される財務報告の枠組みに準拠して認識、測定、表示又は注記されているかどうか。-資産及び負債の帳簿価額又は分類に影響を及ぼす可能性のある経営計画又は経営者の意思-負債(偶発債務を含む。)-資産の所有権又は支配、資産に対する制約及び担保に供されている資産-財務諸表に影響を及ぼす可能性のある法令及び契約上の合意事項(違法行為、契約不履行を含む。)

(2)監査人に提供される情報に関する追加的な確認事項

A10
監査人は、第10項で要求される確認事項に加えて、経営者が気付いた全ての内部統制の不備を監査人に伝達した旨の陳述を経営者に要請することが必要と判断することがある。

(3)特定のアサーションに関する確認事項

A11
監査人は、経営者の判断及び意思に関する監査証拠を入手又は評価する際、以下の事項を検討することがある。・企業がその意思を実行に移した過去の実績・企業が特定の行動方針を選択した理由・特定の行動方針を遂行するための企業の能力・監査の過程で入手したその他の情報が、経営者の判断又は意思と矛盾する可能性の有無
A12
さらに、監査人は、財務諸表における特定のアサーションに関する陳述を経営者に要請することが必要と判断することがある。特に、特定のアサーションに関連して、経営者の判断若しくは意思又はその他の事項等について、他の監査証拠から得た理解を裏付けるために、必要と判断することがある。例えば、経営者の意思が投資の評価の基礎として重要である場合、経営者の意思についての経営者の陳述がなければ、十分かつ適切な監査証拠を入手できないことがある。このような陳述は必要な監査証拠を提供するものであるが、それのみでは当該アサーションについての十分かつ適切な監査証拠とはならない。

5.未修正の虚偽表示の金額の考え方の伝達(第9項、第10項及び第12項参照)

A13
監査基準報告書450「監査の過程で識別した虚偽表示の評価」は、明らかに僅少なものを除き、監査の過程で識別した虚偽表示を集計することを要求している(監基報450第4項参照)。監査人は、明らかに僅少であるとみなすことができない虚偽表示の金額を決定することがある。また、監査人は、経営者確認書に記載する未修正の虚偽表示の金額の考え方を経営者に伝達することを配慮することがある。

6.経営者確認書の日付及び経営者確認書が対象とする事業年度(第13項参照)

A14
経営者確認書は必要な監査証拠である。したがって、経営者確認書の日付より前に監査意見を表明することはできず、その結果、監査報告書日を経営者確認書の日付より前にすることはできない。さらに、監査人は、監査報告書日までに発生した財務諸表の修正又は財務諸表での注記を要する可能性のある事象を考慮するため、経営者確認書の日付は、通常、監査報告書の日付とする。
A15
状況によっては、監査人は、財務諸表における特定のアサーションに関して、監査の過程で経営者確認書を入手することが適切なことがある。この場合、経営者確認書の更新の要請が必要となることがある。
A16
経営者確認書は、監査報告書が対象とする全ての事業年度を対象とする。これは、過年度に関して以前に作成された経営者確認書が依然として適切であるということを、経営者が再確認する必要があるためである。監査人と経営者は、過年度の経営者確認書の確認事項に変更があるかどうか及び変更がある場合、その変更内容に対応する確認を求めることになるため、過年度の経営者確認書の確認事項を更新するための方法について合意することがある。
A17
監査報告書が対象とする事業年度以後に経営者が交代している場合、現在の経営者は、該当する事業年度には経営者の立場になかったことを理由に、経営者確認書の一部又は全部を確認する立場にないと主張することがある。しかしながら、財務諸表全体に対する経営者の責任は当該事実によって軽減されないため、このような場合にも現在の経営者に対して関連する全ての事業年度を対象とする経営者確認書を要請する。

7.監査役等とのコミュニケーション(第9項、第10項及び第12項参照)

A18
監査基準報告書260「監査役等とのコミュニケーション」は、監査人が経営者に要請した経営者確認書の草案について、監査役若しくは監査役会、監査等委員会又は監査委員会(以下「監査役等」という。)とコミュニケーションを行うことを監査人に要求している(監基報260第16項(4)参照)。

(1)経営者確認書の信頼性に疑義がある場合(第15項及び第16項参照)

A19
監査人は、経営者確認書の確認事項と他の情報源から入手した監査証拠との間に矛盾があることを識別する場合がある。その場合、当初のリスク評価が依然として適切であるかどうかを検討し、その結果、リスク評価が適切でない場合には、リスク評価を修正し、リスク対応手続の種類、時期及び範囲を決定することがある。
A20
監査人は、経営者の能力、誠実性若しくは倫理観、又はこれらに対する経営者の取組若しくは実践についての懸念があるため、経営者が財務諸表に関して虚偽の陳述をするリスクがあり、監査を実施することができないと判断することがある。そのような場合、監査人は、監査役等による適切な是正措置が講じられない限り、監査契約の解除を考慮することがある。ただし、監査役等の是正措置によっても、監査人が無限定意見を表明するには十分でないことがある。
A21
監査人は、監査の過程で生じた重要な事項とその結論及びその際になされた職業的専門家としての重要な判断を文書化することが監査基準報告書230「監査調書」で要求されている(監基報230第7項(3)及び第9項参照)。監査人は、経営者の能力、誠実性若しくは倫理観、又はこれらに対する経営者の取組若しくは実践に関して重要な問題を識別してもなお経営者確認書には信頼性があると結論付けることがある。この場合、当該重要な事項は監査基準報告書230に従い文書化されることになる。

(2)経営者の責任に関する確認事項(第19項参照)

A22
A7項に記載のとおり、監査人は、経営者が第9項及び第10項に記載している責任を果たしたかどうかについて経営者確認書以外の他の監査証拠のみから判断することはできない。したがって、第19項に記載されているように、監査人がこれらの確認事項に信頼性がないと判断した場合、又はこれらの事項の確認が得られない場合には、監査人は十分かつ適切な監査証拠を入手することができない。この場合、監査証拠の入手が不可能であることの財務諸表への影響は、財務諸表の特定の構成要素、勘定又は項目に限定されず、広範囲に及ぶ。監査基準報告書705は、このような場合に財務諸表に対する意見を表明しないことを求めている。
A23
監査人が経営者確認書への記載を要請した事項に経営者が変更を加えている場合、そのことが、要請した事項の確認が得られなかったことを必ずしも意味するわけではない。ただし、以下のように、変更の理由が、監査報告書における意見に影響を及ぼすことがある。・財務諸表の作成、表示に対する責任を経営者が果たしたことに関する確認事項に関して、経営者は、適用される財務報告の枠組みにおける特定の要求事項を除いて、財務諸表は当該財務報告の枠組みに準拠して作成され表示されていると判断している旨を記載することがある。監査人が、経営者確認書に信頼性があると判断した場合、第19項の要求事項は適用されない。ただし、監査人は、監査基準報告書705に従って、当該除外事項が監査報告書における意見に及ぼす影響を検討することを要求される。・監査契約書において合意した全ての関連する情報を監査人に提供したことについての経営者の責任に係る経営者確認書の記載に当たっては、経営者は、例えば、火災で焼失した情報を除いて、監査契約書において合意した全ての関連する情報を監査人に提供したと判断している旨を記載することがある。監査人が、経営者確認書に信頼性があると判断した場合、第19項の要求事項は適用されない。ただし、監査人は、監査基準報告書705に従って、火災で焼失した情報が財務諸表に及ぼす影響の範囲が広範かどうか及びそれが監査報告書における意見に及ぼす影響を検討することを要求される。

本文の出典:日本公認会計士協会『監査基準報告書580「経営者確認書」』(最終改正 2024年9月26日)。公式ページ:JICPA 監査実務指針等の一覧(https://jicpa.or.jp/specialized_field/publication/kansa/#580)。

過去問:公認会計士・監査審査会ウェブサイト(論文式試験 監査論の試験問題、公共データ利用規約1.0)。「何を問われているか」とメモはほしゅが作成したもので、公式の解答ではありません。基準との対応づけは、ほしゅの独自の分析です。

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